記録

20250225

更新しなさすぎた。前回はちょうどメンタルがぶっ壊れていた頃ですか。あれから二か月ほどは体調が非常に悪く、熱はないのに身体が暑くてだるくて病院に行くも特に問題ないと言われた。 今思えば自律神経がおかしくなっていたんだと思う。ただ当時は報告されていない不治の病なのではないかと思い本当に死を覚悟した。遺書も書いたし。PC更新する過程でその文書が失われてしまったのは非常に残念だ。 自分が死んだ後の処理のことを真剣に考えたのはあれが初めてだった。良い経験だったと思う。大した財産を抱えているわけではないので、蔵書の管理と処理に関する話が大半だったと思う。たぶん。 深夜にその時の体調で書けることを書きつくしてベッドに倒れた。次の朝がもう来ないと本気で思った。朝日がカーテンから漏れ出しているのを見て奇跡が起きたんだと心底安心したことは忘れられない。 ただその後も心身の調子が戻るまでには時間がかかった。結局大きなきっかけになったのは8月も終わりにボヘハで一人アイマスを観ていたときだ。アニマスは単独ライブまでの前半と千早と春香の問題とその解決を描く後半に分かれる。 単独ライブまでの盛り上がりは尋常ではなく、初見時に興奮しすぎて後半を観るに至らなかったのだ。で、そのまま数年最後まで観ることなく放置していたのをたまたま思い出して観たのがその日だった。 最初はぼーっと観ていたのだが、千早復活の回でボロボロ泣いてしまった。特に刺さったのは春香が千早の部屋に見舞いに行くシーン。結局拒絶されてしまうのだが、その時の自分も身の回りのもの全てが受け付けなかったし、その上自分だけが世界から切り離されてしまったような気持ちだったから妙な共感があった。 結局励ましでも同情でもなくて、ただ、同じような苦しみが世界にありふれているんだということを教えてほしかっただけだったのだろう。そして、春香のエピソードでは、自分の思いが空回りして止まらない時間が自分の理想をみんなの現実から離していく苦痛と足掻きが描かれる。 春香は「みんな」にこだわる。でも実際に人間は一人で生きている、結構ドライな関係だ。君と一緒にもう少し話していたい、そんなことを面と向かって言えることは中々ないけどそういう寂しさを誰しも覚えるだろう。 埋めがたい現実と理想のギャップはどうやって解決されるのかと言えば、解決はされないというのが誠実な答えだ。その都度みんなで気持ちを確認し合って、お互いのことを見ているんだと安心することしかできない。それは現実的な解にはならない。 誤魔化しだろうか?そういう言い方もできるけれど、それが人間の本質的な在り様だ。解決できない問題を、実存的な不安を、一生付き合って生きていく。それこそが自立した人間の生きざまだ。 どうにもならないから問題そのものを忘れようとするとか、時間の無駄として切り捨てる様なことは合理的であっても人間的でない。その不安を忘れてはならない。 で、生のどうにもならなさ、という苦しみに面と向かって戦った春香の様を見てまた泣くのだ。春香はもちろん制作陣は誠実だなと思う。ご都合よく問題が解決しては説得力を失ってしまう。 こんなに苦しんで足掻いてもどうにもならなかった、でも彼女たちは笑っている。この瞬間に自分の中でごちゃ混ぜになった回線が解かれ、その奥深くに光を見た。艱難を経て星へ、ということわざを思い出した。 光は無くならない。この生が果てるまで。気づくかどうかの違いなのだ。 ところで、この時期のいくつか印象的な出来事としては、四川亭のおっちゃんが顔面蒼白の僕を見かねて賄い丼をサービスしてくれたことだ。よっぽど生気を失っていたのか、ヒスイでも心配された。 あとは、配達員さんにいつもありがとうございますと言われたこと。自分がちゃんと社会の中で他人に認知される存在なのだということが分かって少し安心したのだ。危機に陥った人間は結局他人の力を借りないと助からないのだと思った。 辛い話はこれくらいでいいか。そのあとは研究がまた停滞したまま一年ほど過ぎる。卒業できないじゃん。D1の終わりは何も上手くいかなくてがっかりしていたけど、D2になってからはがむしゃらにやろうと気合を入れて色々好き勝手にやらせてもらった。 上手くいかなかった実験は数多くある一方で、次の研究室のメインテーマになるのではなかろうかと期待できるものも出せた。まだ形にはなってないけど今年中にはものにしようとN氏と頑張っている。 昨年は我ながら頑張ったと思う。結果は出なかったけど。結果が出なくても何か月も同じ実験をやる羽目になっても頑張るという根性はついた。もちろん頭も多少は良くなった。けど、その代償としてメンタルは壊れたままになっている。 何で自分が今普通に暮らしているのか不思議なくらいで。無理しているのかもしれない。正直アカデミアに残るのは無理だと思う。こんな拷問のような暮らしをあと40年続けられるかと言われたら否。いつ自殺するかの戦いになるだけだ。 就活しようにも来年卒業できるのか怪しいし困る。この数年考えていたが、本当は何か作る仕事がしたかったのだ。だから化学をやっている訳だが、化学で心動かされるという体験は少なく、むしろ映画や本で感動することの方が多い。 世界を記述したい。手段は問わぬ。化学だけが、科学だけが手段ではない。もっといろんなものを作りたい。

記録一覧